組織の軸の構築
多くの経営者の皆さんが経営理念を掲げ、組織の意思統一を図ろうと日々努力しています。しかし、実際の職場にはいろいろなタイプの人たちがいて、ベクトルもバラバラで、組織を一方向に向かわせることは一筋縄ではいかないと感じているのが正直な所感ではないでしょうか。
組織の方向性を一つにまとめていくことは一朝一夕で達成できることではありません。なぜなら、経営者の理想と現場の社員の間には隔たりがあり、その隔たりを埋めていくための地道な努力と時間が必要になるからです。
しかし、組織の軸を、段階、ステップに分けて、多くの人が理解できるレベルで示すことができれば、その隔たりは埋められやすくなり、共有しやすくなっていきます。
私たちは、組織の軸を定める際に以下の段階表を使います。
・ゴール(ヴィション) :長期的に目指すべき大きな目標
・目的(理念) :会社が存在している理由
・方針 :規則・手順・ガイドライン
・戦略計画 :ゴールに向けられた全体的な経営計画
・戦術計画 :戦略計画を遂行するための個々の計画
・理想の光景 :短期的に達成可能な目標
・数値測定 :最終生産物に繋がる各指標の測定
・最終生産物 :組織全体が産み出す最終成果物
例えば、会社の方針を定める理由は、無駄なトラブルを省き、スムースに目的を遂行し、より早くゴールに近づくためです。戦略計画も戦術もすべてゴールに到達するステップです。数値測定が意味するものは、戦略計画の進捗状況を計測するためです・・・という具合です。
各項目を明確にし、これらの各々項目が整合性がとれる状態になるまで取り組みます。すべての項目が組織のゴール(ヴィション)に向けられるように調整されることで、ベクトルが次第に揃いはじめ、組織の軸が形成されていきます。